※この記事では、職リポの運営元レーベル「晴虹社」のサービスも紹介しています
📖 4コマ「アルバム整理の罠」
「よし、今日こそ自分史の資料を整理するぞ!」
「いいですね。まずはアルバムからですか?」
「うわ、この写真なつかしい…こっちも…」
「3時間経って、まだ1冊目の2ページ目ですね」
「いつか自分史を本にしたい」と思って押し入れからアルバムを出してみたら、思い出に浸っているうちに夕方になっていた。これはかなりの「あるある」です。資料を集めた段階で疲れてしまい、そのまま箱ごと押し入れに戻す方も少なくありません。
先に結論をお伝えします。自分史を本にする方法は、大きく分けて「思い出を集めて原稿にする」「Kindle(電子書籍)か紙の本か形を決める」「家族に届ける」の3段階です。今は個人でもAmazonのKindleで電子書籍を出したり、注文ごとに1冊ずつ印刷される紙の本を作ったりできます。
この記事では、まず自分で進める方法を具体的にお話しします。そのうえで、手間のかかる部分だけを任せる選択肢もご紹介します。
自分史づくりは「全部書こう」とすると止まります
自分史で一番多いつまずきは、生まれた日から今日までを漏れなく書こうとすることです。これは、家の大掃除を「全部の部屋を同時に」始めるようなもの。どこから手をつけても終わりが見えません。
おすすめは、最初に「誰に」「何を残したいか」を一文で決めることです。
- 孫に、おじいちゃんが若いころ働いていた町の話を残したい
- 子どもたちに、家族で引っ越しを重ねた日々を記録しておきたい
- 亡くなった母の人生を、きょうだいで共有できる形にしたい
この一文が決まると、「入れる話」と「入れなくていい話」が自然に分かれます。全部を書くのではなく、テーマに沿った話を選ぶ。これだけで原稿づくりはぐっと楽になります。
マサキ
サクラ
マサキ
サクラ思い出の集め方|机に向かう前の「仕込み」が9割
まずは年表を1枚つくる
いきなり文章を書くより、先に年表をつくるほうが進みます。縦に年、横に「自分の出来事」「家族の出来事」「世の中の出来事」の3列を並べるだけで十分です。
世の中の出来事の列は意外と役立ちます。「あの年はたしか大きな大会があって、テレビの前に集まったな」というふうに、記憶を引き出すきっかけになるからです。
質問リストで記憶を掘り起こす
「思い出を書いてください」と言われても、手は止まりがちです。質問の形にすると、答えはすっと出てきます。
- 子どものころ、よく遊んだ場所はどこでしたか
- 初めてもらったお給料で何を買いましたか
- 人生で一番引っ越しが大変だったのはいつですか
- 家族の間で今でも語られる「事件」は何ですか
1つの質問に、メモ程度の短い答えで構いません。答えが30個たまれば、それがそのまま本の目次の候補になります。
家族の話は「録音」で聞くのが近道
親や祖父母の自分史をつくる場合は、スマホの録音機能を使った聞き書きがおすすめです。面と向かって「人生を語って」と頼むと身構えてしまう方も多いので、アルバムを一緒にめくりながら「この写真、どこ?」と聞くくらいがちょうどいいです。
話はあちこちに飛びますが、それで問題ありません。あとで年表に当てはめて並べ直せば大丈夫です。録音は文字起こしアプリでテキストにしておくと、原稿の下書きとして使えます。
話し言葉の言い回しは、少し残しておくと味が出ます。「〜だったんよ」のような口ぐせは、家族が読んだときに声が聞こえてくるような本になります。
写真の扱い方|アルバムの全部は入りません
スキャンは「選んでから」
写真はスキャナーかスマホのスキャンアプリでデータにします。ただし、全部をスキャンしてから選ぶのは大変です。先に、原稿のテーマに合う写真に付せんを貼り、選んだものだけを取り込みましょう。冒頭の4コマのように、アルバム整理で1日が終わる事態も防げます。
スキャンするときは、ガラス面とレンズのほこりを拭いておくと仕上がりがきれいになります。古いプリント写真は色あせていることも多いので、明るさを少し調整するだけでも見違えます。
1枚ごとに短い説明文をつける
写真には「いつ・どこで・誰と」を1行添えておきましょう。今は家族全員が分かる写真でも、20年後には「この人、誰?」になりがちです。本にする一番の価値は、その説明が残ることかもしれません。
写っている人への配慮を忘れずに
自分史には、家族以外の友人や同僚が写った写真も出てきます。家族の中だけで回す本なら気にならなくても、Amazonで出版すると一般に公開されることになります。家族以外の人がはっきり写った写真は、本人の了承をとるか、使わない判断をしておくと安心です。
Kindleと紙の本、どちらで作る?
形の選び方は、「誰が、どうやって読むか」で考えるのが一番です。
Kindle(電子書籍)が向いている場合
- 家族が離れて暮らしていて、スマホやタブレットで手軽に読んでほしい
- 写真をたくさん入れたいが、印刷代は抑えたい
- 内容をあとから直したり、書き足したりする可能性がある
KindleはAmazonの「KDP(Kindle ダイレクト・パブリッシング)」という仕組みを使って、個人でも出版できます。原稿ファイルと表紙画像を用意して申請する流れです。
紙の本(ペーパーバック)が向いている場合
- スマホを使わない祖父母にも読んでほしい
- 仏壇や本棚に置ける「モノ」として残したい
- 法事や還暦のお祝いなどで手渡ししたい
KDPでは、注文が入るたびに1冊ずつ印刷する「POD(プリント・オン・デマンド)」という方式で、ペーパーバックも作れます。在庫を抱えずに済むのがうれしいところです。
紙の本ならではの注意点もあります。縦書き・右綴じの本では、章の始まりを左右どちらのページに置くかを事前に決めておくと、仕上がりがきれいになります。ここを決めずに進めると、章によって始まる位置がばらばらになり、なんとなく落ち着かない本になってしまいます。
もちろん「電子版と紙の本の両方を作る」という選択もできます。手数料や印税率、ファイルの細かい仕様は変わることがあるので、詳しくはKDPの公式ヘルプで確認してください。
マサキ
サクラ
マサキ
サクラ自分で出版するときの手順
ここまでの内容を、自分で進める場合の流れにまとめます。
- テーマを決める:「誰に・何を残したいか」を一文で書きます。
- 素材を集める:年表、質問リストの答え、録音を用意します。
- 目次をつくる:集めた話を時代順やテーマ別に並べます。
- 原稿を書く:1章ずつ書きます。完璧を目指さず、まず最後まで書き切ります。
- 読み返して直す:誤字、年号の間違い、公開して困る情報がないかを確認します。家族に読んでもらうと、記憶違いも見つかります。
- 写真を配置する:説明文をつけて、原稿の該当箇所に入れます。
- 表紙をつくる:タイトルと写真1枚のシンプルな構成でも十分素敵です。
- ファイルを確認する:Amazonの無料ツール「Kindle Previewer」で、端末ごとの見え方やエラーを確認します。
- KDPで申請する:アカウントを作り、本の情報、原稿、表紙を登録して出版します。
表紙については、ひとつ見落としやすい点があります。Amazonの画面では、表紙はスマホでかなり小さく表示されます。大きな画面で作ったときは読めたタイトルが、豆粒のようになることも珍しくありません。完成したら、スマホで縮小表示して読めるかを確かめてみてください。
原稿を書き切るまでは、表紙やレイアウトのことは考えなくて大丈夫です。見た目の作業は楽しいので、つい先に手をつけて原稿が止まる、というのもよくあるパターンです。
家族への配り方|「届け方」まで考えると喜ばれます
本ができたら、いよいよ家族に届けます。ここにも、ちょっとした工夫の余地があります。
- 集まる日に合わせて完成させる:お正月、法事、誕生日などに合わせると、その場でみんなで読み始める光景が生まれます。
- 紙の本は手渡し、電子版は案内を送る:祖父母には紙の本を、遠方の親戚にはKindle版の案内をメッセージで送る、という使い分けができます。
- 一言メッセージを添える:「この本の○章に、あなたが生まれた日のことを書きました」と添えるだけで、読まれ方が変わります。
家族の本は、読んだあとの会話まで含めてひとつの作品です。「この話、初めて聞いた」「ここ、記憶違いじゃない?」という声が出てきたら大成功。その会話が、次の章の材料になるかもしれません。
「大変な部分だけ任せる」という選択肢
ここまで読んで、「手順は分かったけれど、全部を自分でやるのはちょっと…」と感じた方もいると思います。実際、原稿を書く、写真を整える、表紙を作る、KDPに申請する、という作業はそれぞれ別の技術が必要です。思い出を語るのは得意でも、文章にまとめるのは苦手、という方も多いです。
そんなときは、Kindle出版代行レーベルの晴虹社に任せる方法もあります。晴虹社は、企画・構成・執筆・校閲・表紙デザイン・Kindle出版申請までを1つの窓口で代行しています。「話すことはできるので、それを本にしてほしい」「原稿はあるので、表紙と出版申請だけお願いしたい」といった相談にも合わせられます。
この記事で触れた表紙の小ささの問題についても、晴虹社では表紙の文字も画像の一部としてデザインし、スマホの小さな表示でも読めるかを確認しています。また、晴虹社ではKindle電子書籍に加えて、希望に応じてペーパーバック(紙の本)の出版にも対応しています。祖父母には紙の本を、遠方の家族には電子版を、という形も一緒に相談できます。
まずは「こんな本にしたい」という思いを話すところから始められます。
※無料相談では、自分史の内容や形(Kindle・紙の本)についてお気軽にご相談いただけます
よくある質問
Q. 文章を書くのが苦手でも自分史は作れますか?
A. 作れます。質問リストに短く答えていく方法や、録音した話を文字起こしする方法なら、書くことへの負担を減らせます。文章を整える部分だけを人に任せるのも一つの方法です。
Q. 家族だけに読んでもらいたい場合、Kindleで出しても大丈夫ですか?
A. KDPで出版すると、Amazonで一般に公開されます。家族だけで共有したい内容が多い場合は、公開して困る情報を外して編集するか、紙の本を手渡しする形を中心に考えるのがおすすめです。公開範囲の仕組みについては、KDPの公式ヘルプで確認してください。
Q. 写真はどのくらい入れるのがいいですか?
A. 決まりはありませんが、テーマに沿って選び、1枚ごとに説明文をつけられる量が目安です。たくさん入れたい場合は、電子書籍のほうが扱いやすいこともあります。
まとめ
自分史を本にする方法を、あらためて整理します。
- 最初に「誰に・何を残したいか」を一文で決めると、原稿が進みます
- 思い出集めは、年表、質問リスト、録音の3つが便利です
- 写真は選んでからスキャンし、「いつ・どこで・誰と」を添えます
- Kindleは手軽に共有でき、紙の本は手渡しや保存に向いています
- 出版すると一般に公開されるので、個人情報の確認を忘れずに
- 家族の集まる日に合わせて届けると、本をきっかけに会話が広がります
押し入れのアルバムは、開けば何時間でも眺めていられる宝箱です。その中身を1冊にまとめておけば、次の世代も同じ宝箱を開けられます。まずは今日、年表を1行だけ書くところから始めてみてください。手間のかかる部分は、任せる選択肢もあります。
※Amazon KDPなど各サービスの仕様・規約は変わることがあります。最新情報は各公式サイト・公式ヘルプでご確認ください。


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